書き物

ここ最近ありがたいことに執筆依頼が立て続けにあり、いくつか文章を書いた。

山と渓谷 2020年4月号
「指で感じる地質学」





これはある意味趣味枠だけど、一応本業の地質の内容で書かせていただいた。

ホールドにまつわる地質学的な雑学ということで、今回は瑞牆・小川山のポケットがテーマ。

内容がどこまで伝わるか全くわからないけど、もしかするとまた書く機会があるかも・・・?

ネタに苦しむ予感しかしない。




登山研修 vol. 35
「リスクを伴うフリークライミングにおけるメンタルコントロールの重要性について:称名滝フリーソロの例


国立登山研修所が刊行しているジャーナル「登山研修」に初めて記事を投稿した。

ボルダーとかスポートの世界ではあまりメジャーじゃない気がするけど、専門的でとても興味深い内容の記事が目白押しで、さらに無料で読めるのでとてもおすすめ。

今回もスポーツクライマーへの栄養サポート、アイスクライミング、氷河、集団登山と多様な構成。個人的にはジャンボさんのパタゴニアの報告を読めて満足。




・・で、僕の記事ですが、まずタイトルがとても長い。そして内容が硬い。

タイトルでほぼ内容を説明してしまっているんだけど、メンタルやられてるとリスク管理出来ないよーという内容。

論文を書く意気込みで書いたので、文体も内容もガッチガチ。読みにくいかも知れないけど、たまにはこういうのも書いてみたかったので個人的には満足している。




当然伝えたいテーマを前面に押し出す構成にはなってるんだけど、サラッと流した部分で個人的にはとても伝えたかったポイントがある

「リスク管理は単なる保身にとどまらず、意思決定を下すことで私達がどのような信念を持っているのかを明らかにする」

というところだ。

これを主題にしてもう一本くらい記事を書きたいな。





Rock Climbing vol. 15
「Climbers Interview:杉野保」
Rock Climbing誌で連載しているインタビュー記事。

どうにも僕の私情が挟まってしまい、書くのがとても大変だった。そして正直あまり満足の行く出来にならなかった。

今となっては「あれを聞いておけば、これをもっと掘り下げておけば」というポイントが沢山あった。今となっては、なのだけど。




インタビュー終盤で杉野さんが仰った「今度は君たちが書いて伝えて行く番だ」がずっと心に残っている。

OBGやDig Itは執筆に相当な時間と労力を費やしたそうだ。さらに杉野さんは文章を書くのが得意ではなかったそうだ。

僕も決して文章を書くは得意ではないし、ましてや好きでもないのだけど、これからも頑張って書いていこうと思った。それが僕が唯一できる恩返しだと思っている。





研究の方はと言うと、国際誌に投稿していた論文が2編Acceptされた。

今度は博士論文書かなくちゃな。