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このブログでも度々書いていたように僕は博士課程の学生でしたが、3月に無事理学博士の学位を取得し、大学院を卒業しました。


大学入学からなんと9年。一般的な大学生活の2倍以上の時間を大学生(大学院生)として過ごすことになりました。


クライミング繋がりで地質学に興味があり、せっかくなら修士まで取りたいとは思っていたものの、まさか博士課程に進学するとは思っていなかったし、まさかまさか3年で学位取得できるとも思っていませんでした。







googleで「博士過程」と調べると関連キーワードで「やめたい」「地獄」「人生終了」などというヤバそうな言葉が並ぶ通り、博士課程は中々の茨の道であることがよく知られています。


どういうヤバさがあるのかはここに書きたくないので、適当にググっていただきたいのですが、とかく博士課程というものにはネガティブなイメージがついて回ります。


実際僕も友達が就職して安定した収入を得る中一人貧乏生活でしたし、精神的にも楽だったわけではありません。


学振(お金もらいながら研究するやつ)に3年連続落ちた時はもう心がポッキリいったし、博士2年目までは研究自体も全くうまく行かなくて、ゼミでも毎回ボッコボコにされて凹んでいました。


それでも諦めずにコツコツやってこれたのは、やはり周りの支えがあったからだし、そして何より研究が面白かったからだと思います。







衣食住に困らなかったのは両親の支えがあったからだし、奨学金があったからです。


見放さず粘り強く一人の研究者として向き合い続けてくださった指導教官には頭が上がりません。


毎日楽しく研究室に行けたのは、優秀で気さくな同期と後輩が居たから。彼らが朝から晩まで研究に没頭する姿にはいつも励まされました。


クライミングを続けられたのは京大ウォールという24時間365日利用できる施設があったからだし、継続的に遠征に行けたのはThe North Faceの支援があったから。


継続して岩場に行けたのは京都軍団のたかっしーさん、☆さん、ハヤッシーさんのおかげです。


沢登りに行けたのはケンジリさんのおかげですね。


博士課程は確かに茨の道だったけど、研究室での日々は刺激に満ち溢れていてエキサイティングな日々だったように思います。


こうして思い返すと、本当に多くの方の支援のもと研究とクライミングを続けてこれたのだと痛感します。


このブログを通してどの程度の人たちに感謝の気持ちを伝えられるのかはわかりませんが、本当にありがとうございました。僕は恵まれていると思います。












最後に、長年続けてきたクライミングは僕とっていい趣味という対象を超えて、人生の指標となってきました。


クライミングは自然の美しさと神秘、そして自分自身に挑み続けることの大切さを教えてくれました。


これからも一人のクライマーとして、また研究者として、これまでと変わらず挑戦を続けて行きたいと思います。




皆様、どうもありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。